History

文明の源、地中海に浮かぶシチリア島の中心にある、Azienda Edoardo e Manfredi Galloエドアルド・エ・マンフレーディ・ガッロ社の農場経営は5世代前に遡ります。かつては小麦からブドウ、牧草、トウモロコシ、ヒマワリ、オリーブまで様々な作物を栽培していましたが、その情熱は現在、オリーブ・オイルに集約されています.

この“情熱に”ついて、少しお話しましょう。幼い頃しばしば私は、曽祖父が所有していた農場で過ごしました。そこには十数人の農夫たちが働いていて、大人たちの仕事の真似をすることが私のお気に入りの遊びでした。朝、2輪馬車で畑に行き、仕事の仕方、方言、陽に焼けた表情などを観察して過ごし、日暮れとともに農園に戻ります。1日の心地良い疲れとともに農園の香りを吸い込み、季節の移り変わりを肌で感じていたのです.

シチリアの太陽に輝く大農園の思い出。その陽の光は容赦なく照りつけ、干上がった大地はまるで荒野のようです。でもその大地から果汁を多く含んだ果物は実をつけるのです。特に際立っていたのが、薄い銀色と緑色に輝くオリーブでした.

あれから随分長い時間が経ちました。それでもオリーブを圧搾する時に広がる、トマトやハーブなどのスパイシーな香りは変りません。私のルーツ、そして私の人生を有意義なものにするため、大地からの貴重な贈り物、エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル作りに専念することにしました。そしてそのオリーブ・オイルに、私の2人の息子、エドアルドとマンフレディの名前を冠しました.

オリーブは5割がた熟した理想的なタイミングで、厳選されたものを全て手積みで収穫します。また収穫から圧搾までは、オリーブの品質を完全な状態に保つため12時間以内で行われます。これが可能なのは、私たちのオリーブ園に隣接してアルケ・エ・ナトゥーラ圧搾所があるからです。近代的設備を誇るこの圧搾所ではエクストラ・ヴァージン・オイルの風味を際立たせるコールドプレス(低温圧搾)が可能です。また瓶詰めから包装、物流に至る彼らのノウハウが、オリーブ園から皆さまのテーブルまで、私たちのエクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルの品質を全面的に保証してくれています.

主要ブランドであるEMGは、独特の風味だけでなく、視覚的にも非常にエレガントです。あらゆる意味でエクセレントなオイルを作り上げたいという夢と、それに向けた丁寧な仕事の結果です。また新しいブランドBabbaurraus Riservaバッバウッラウス・リセルヴァは標高750m以上に位置する、新鮮な空気溢れるオリーブ園で収穫されたオリーブで作られています。シチリアの風味と色を際立たせたこれらのオイルは、日本やアメリカの市場でも評価されています。私たちのオリーブ・オイルが持つシチリア性を際立たせることによって、イタリアだけでなく外国の市場においても私たちの製品の存在意義を認めてもらう努力をし続けています。
アントニオ・ガッロ